歯の豆知識を紹介しております。
こんにちは、歯科衛生士の伊藤と申します。
最近、コンビニやドラッグストアに行くと、さまざまな口臭グッズを見かけるようになりました。 テレビや雑誌でも口臭の特集が組まれたりしています。実際、口臭はもっとも気になる他人のにおいとも言われています。 自分の口臭を気にし、できれば口臭を減らしたいと思ってる人が多いのも事実です。
気になる他人のにおい(日本化薬の調査 男女共に200名)
男性(%) 女性(%)
1位 口臭78.8 1位 口臭78.5
2位 汗・体臭67.7 2位 汗・体臭67.7
3位 足のにおい36.6 3位 タバコ59.1
4位 タバコ33.6 4位 整髪料40.9
5位 香水32.3 5位 香水36.4
口臭と一口に言ってもさまざまなタイプがあります
・生理的口臭 起床時、空腹時、緊張時などに強くなるもの
・病的口臭 機能低下などによる口臭
耳鼻咽喉科系疾患、消化器系疾患、呼吸器系疾患、
腎機能、肝機能障害などによるもの
・ご本人の口臭は認められないが、説明により訴えの改善が期待できるものと
改善が期待できないものに分かれます。
最も多いのは口の中の問題です。わかりやすいのが歯周治療中の生臭いにおいです。
虫歯や不適合な修復物があると、隙間につまった物が腐敗して悪臭を発します。又、虫歯や歯周炎がないのに口臭がする時は舌をみます。多量の舌苔があると口臭を発生させます。この舌苔には、さまざまなたんぱく質や細菌が存在し、面積が広いので強いにおいが生じます。
最近では、口腔乾燥を訴える人が増えていますが、唾液が減ると細菌が増殖し口臭が発生しやすくなるので注意が必要です。
※口臭の正体は揮発性硫黄化合物(VSC)と呼ばれるガスです。
①硫化水素・・・火山の近くや温泉地で感じるにおい(舌苔など生理的口臭の時に発生する)
②メチルメルカプタン・・・生臭く野菜が腐ったようなにおい(歯周病が進むとにおいが強くなる)
③硫化ジメチル・・・ゴミのようなにおい
まずは、歯周病や虫歯の治療などの治療が必要かどうか、舌苔があるかなど検診を受けましょう!!
舌の表面には舌乳頭が存在するために、そこに食べ物のカスや口の中の上皮細胞が剥がれて、物がくっつきやすく細菌が繁殖するのに都合の良い場所となっています。ハミガキカが出来ていても、舌苔が残ってしまうと、細菌の再感染が起きます。また、舌苔中の細菌がタンパク成分を分解することにより、揮発性硫黄化合物(vsc)を作って口臭の原因となる事も報告されています。
舌の清掃に関しては、舌乳頭の存在がある為に通常の歯ブラシでは表面しか清掃できません。舌乳頭の深い部分は、舌ブラシが必要になります。
舌ベラタイプ・・・素材は、プラスチックなどで腰が強く、形はヘラ状
清掃面は平坦なものや、ギザギザしたもの (清掃効果は非常に高いが、力のコントロールが難しい)
舌ブラシタイプ・・・素材はスポンジタイプなどで柔らかめ、粘膜の弱い方、要介護者の方に
清掃面はブラシとスポンジタイプがある (舌根部まで使用しても嘔吐反射が起こりにくい)
※ちなみに、おくだ歯科では、舌ベラタイプにブラシが付いてるものがあります!!(1ヶ200円です)
※口臭の原因となる舌苔(舌の汚れ)を除去して、お口の中を清潔に保ちながら、定期検診も、ぜひ、続けましょう!! ※