歯の豆知識を紹介しております。
こんにちは!歯科衛生士の水野です。
みなさんはMFT(口腔筋機能療法)をご存知ですか?
MFTとはお口まわりの筋肉(舌・唇・顔の筋肉)を強くしてバランス良くし、正しく機能させるためのトレーニングです。
お口まわりの筋肉が弱くバランスが悪かったり、リラックスしている時に口を開けていると、舌で前歯が押されて開咬(咬んだ時に前歯が咬みあわない)や上顎前突(出っ歯)、反対咬合(受け口)になりやすくなります。また、食べる時にクチャクチャと音を立てる、滑舌が悪いなどの問題も起こりやすくなります。
【お口まわりの筋肉の機能が正しい】というのは、
・唇はリラックスした状態で閉じ、鼻で呼吸している
・舌は上あごに軽く触れている
・噛んだり飲み込んだりしている時以外は上下の歯はしっかりと合わさり、舌は前に出ない
・発音時上下の前歯の間から舌が出ない
という状態をいいます。
トレーニングは以下のものなどがあります。
・スポット・・・リラックスしている時や飲み込みをする時に舌の先が触れる正しい位置を覚えるトレーニング
上の前歯の後ろのふくらみを「スポット」と言います。スポットの位置に舌の先端をつけることを繰り返します。
・ポッピング・・・舌を持ち上げるトレーニング
舌の先端をスポットにつけ、口を開けたまま舌全体を持ち上げて上あごの裏に吸いつけます。舌を弾いて「ポン」と音を出します。
・オープンアンドクローズ・・・噛む筋肉の力、舌を持ち上げる力を強くするトレーニング
スポットの位置で舌を吸い上げ、口を大きく開けます。舌を吸いつけたまま奥歯を噛みあわせることを繰り返します。
・ドラッグバッグ・・・舌を上あごにつける力を強くするトレーニング
スポットの位置で舌を吸い上げ、そのままゆっくりと舌を後ろ(柔らかい部分に触れるところまで)にずらします。
MFTは舌の癖が原因の歯並びの改善、矯正治療中の歯への悪影響の防止、矯正治療後の歯並びを安定させるなどの効果があります。
お口まわりの筋肉の機能が正しくなると、歯並びがきれいになるだけでなく
・口を閉じていると口の中は保湿され、唾液の力でむし歯、歯周病を予防できる。
・鼻で呼吸する事で風邪が引きにくくなる
・滑舌が良くなる
・お口まわりの筋肉が引き締まり若々しくなる
などの効果もあります。
MFTは毎日続けることで効果が出てきます。
あなたのお口まわりの筋肉の機能は正しいですか?
少しでも気になる事がありましたらお気軽にご相談下さい。