歯の豆知識を紹介しております。
こんにちは。歯科衛生の田口です。
今回は虫歯ゼロ大国スウェーデン式の歯科予防法についてお話ししたいと思います。
スウェーデンは、虫歯大国といわれる日本より子供の虫歯の多い国でした。しかし、約30年前に国を挙げて国民の虫歯根絶に取り組んでからは、子供の虫歯は日本の約10分の1以下に減りました。
その予防法とは次の7つの習慣です。
1.歯ブラシだけではNG
家の掃除をする時、狭い場所や手の届きにくい場所をきれいにするのにいろいろな掃除用具をつかいますよね。歯磨きも、歯ブラシだけでは6割ほどしか磨けないので、虫歯になりやすい場所に合わせて次の歯のお掃除グッズをプラスしましょう。
・歯と歯の間の歯垢はデンタルフロスや歯間ブラシで除去しましょう。(歯間ブラシは極細から極太まで各種サイズがあるので歯の隙間に合わせて最適なものを選びましょう)
・歯ブラシが届きにくい奥歯の溝や歯間はブラシ部分が小さく、毛先も細いタフトブラシで磨きましょう。
歯ブラシは毛先が開いてへたってくるとブラッシング効果が落ちるので、毛先が開いてきたら必ず交換しましょう。
2.食後や寝る前にはブラッシング&マッサージ
歯磨きは最低1日に2回以上しないと、虫歯や歯周病菌が残りやすくなります。口腔内の酸化が進む10~15分以内に歯磨きすることで、虫歯の進行を食い止められます。就寝中は唾液の分泌が減って虫歯になりやすいので、歯磨きせずに寝てしまうのは禁物です。歯だけではなく、歯茎をマッサージするようにブラッシングすることで血行がよくなり、歯周病も予防できます。
3.フッ素の力で歯をガード
フッ素は歯の表面に付くことで、まるで鎧をまとうように、歯を丈夫にしてくれる効果があるので、歯磨き剤はフッ素入りのものがおすすめです。
4.食後のキシリトールで歯垢&酸をブロック
天然由来の甘味料キシリトールには、虫歯の原因となる歯垢や酸を作らないように働きかける力があるのです。甘いおやつの代わりにキシリトール入りのガムやタブレットを摂ることをおすすめします。
5.0歳の時からデンタルケア
まだ歯が生えてない赤ちゃんのときから、授乳後に歯ブラシを入れて自然に歯ブラシに慣れさせます。そうすると乳歯が生えてから急に歯ブラシを入れられることにストレスを感じなくなり、食後に歯磨きをすることに抵抗を覚えなくなります。
6.高齢者は根面虫歯にご用心
加齢に伴い特に注意したいのが、歯茎が下がることにより、根元にできる虫歯(根面虫歯)です。根面虫歯を防ぐには歯間ブラシで入念に磨くようにしましょう。
7.定期的な歯科検診のススメ
歯の状態は人によって千差万別なので歯の健康のためにはプロのケアとメンテナンスが必要です。定期的に歯科検診を受けていれば、磨いてるつもりでも磨き足りない箇所や隠れた虫歯など自分では気付けない問題を適切に改善できます。
以上、7つの習慣を参考にしてみて下さい。