歯の豆知識を紹介しております。
歯科衛生士の川野です。今回は歯磨き粉についてお話します。
メインテナンス時の会話でオススメの歯磨き粉はありますか？と聞かれることがあります。私個人としてのお答えは、お好きなフレーバーや使い心地のものをどうぞ！ですが、せっかくなのでこの場をお借りして、当院で販売されている歯磨き粉５種について特徴や成分をご説明していきます。
まずはSystemaシリーズです。歯周病予防のデンタルペーストα（550円税込）、その上位商品のハグキプラスプロ（990円税込）、知覚過敏対策のセンシティブ（900円税込）の3種類あります。
デンタルペーストαにはプラークのバイオフィルム内部への殺菌効果があるIPMP：イソプロピルメチルフェノール、歯肉の炎症抑制効果があるトラネキサム酸、口臭予防のラウロイルサルコシンナトリウムが配合されています。歯周病の予防に対して有効な成分が多いので、セルフケアでの歯周病対策をお考えの方にお勧めです。
ハグキプラスプロにはデンタルペーストαの成分に加え、歯肉組織の修復や上皮を強化して細菌の内部への侵入を防ぐことで歯肉の防御力を高める効果のビタミンE、酢酸トコフェロール、高濃度のフッ素1450ppmが配合されています。歯周病対策に加え、歯周組織の健康を守り、さらにムシ歯予防にも効果があるので、この歯磨き粉ひとつでお口全体の悩みに答えてくれそうです。
センシティブには歯周病予防のIPMP、トラネキサム酸、虫歯予防のフッ素に加え、神経への刺激伝達を抑制する硝酸カリウム、象牙細管を封鎖する乳酸アルミニウムが配合されています。知覚過敏により歯がしみる方は、マウスピースの使用などに合わせて使用されると、症状の改善が期待されます。
Systemaシリーズの他には着色対策のブリリアントモア（1050円税込）、この商品には清掃助剤で汚れを浮かせて落とす、ピロリン酸ナトリウムが配合されています。ミントとシトラスのフレーバーをご用意しています。歯科医院やご自宅でのホワイトニング後のケアだけでなく、毎日の飲食による着色をこまめに落とすことで、メインテナンスでキレイになった歯を白く保つことができます。
最後に唯一のジェルタイプの歯磨き剤、虫歯予防のフッ素と歯肉炎症の原因菌を殺菌し、増殖を抑制する効果のある塩酸クロルヘキシジン配合のジェルコートF（1050円税込）です。電動歯ブラシを使用されている方は研磨剤の含まれていないジェルを使うと歯に傷が付きにくいです。また泡立ちが少ないので長時間の歯磨きも辛くありません。
その他に市販品で注目していきたい歯磨き粉の成分をいくつかご紹介します。
例えば多くの歯磨き粉に配合されているラウリル硫酸ナトリウムにはプラークを除去しやすくする効果があります。また酵素の一種であるデキストラナーゼにはプラークの形成を抑制する効果があります。さらにクロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウムは歯周病原因菌の細菌数を抑制する効果があります。
普段何気なく使用している歯磨き粉ですが、その成分を改めて見てみると様々な効果があることがわかります。次に歯磨き粉をご購入の際は、ぜひパッケージの裏側をよく読んでみてください。
当院で販売している歯磨き粉は歯科専売品で、歯科衛生士が数多くの製品の中から選んだ商品です。歯磨き粉をどれにしようかお悩みの方はぜひ一度お試しください。
自由診療につきましては各種クレジットカードによるお支払いも承っております。
