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2024年9月9日

「歯がないから歯医者に行くのが恥ずかしい」と感じている方へ

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歯がない、歯が少ないことを恥ずかしいと感じ、歯医者に行くことをためらっていませんか?

歯がないからといって、歯医者に行くことを躊躇する必要はありません。

実は、歯を失うことは誰にでも起こりうることなのです。歯周病や虫歯が原因で歯を失う人は多く、決して恥ずかしいことではありません。大切なのは、歯がない状態を放置せず、早期に適切な治療を受けることです。

この記事では、歯がないことへの不安や恥ずかしさを乗り越え、前向きに歯科治療に取り組むためのヒントをお伝えします。歯を失う原因や、歯がない状態を放置するリスクについて理解を深め、インプラントやブリッジ、入れ歯などの治療法の選択肢を知ることで、あなたに合った解決策が見つかるはずです。

また、プライバシーに配慮した歯医者の選び方や、歯科医師とのコミュニケーション方法についても触れています。歯医者に行くことへの不安を和らげ、治療に臨めるようサポートします。

あなたの笑顔を取り戻すために、この記事が一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

歯がない・歯が少ないことは恥ずかしいことではありません

歯を失ったり、歯が少なくなったからといって、恥ずかしがる必要はありません。歯の状態は人としての価値を左右するものではなく、歯を失う原因は誰にでも起こりうることなのです。

歯を失う原因は誰にでも起こりうるもの

歯を失う原因は様々ですが、最も一般的なのは虫歯や歯周病です。

これらの口腔トラブルは、適切なケアを怠ったり、遺伝的な要因があったりと、誰にでも発生する可能性があります。

また、事故や加齢によって歯を失うこともあるでしょう。つまり、歯を失うことは特別なことではなく、多くの人が経験し得ることなのです。

歯の状態は人としての価値を決めるものではありません

歯の状態は、あくまで身体の一部分に過ぎません。歯が少ないからといって、人格や能力が低いわけではありません。

時として、「歯が汚いと恥ずかしい」「歯が少ないと人前で笑えない」と感じてしまうかもしれませんが、それは自分自身が歯の状態を過剰に意識しているからです。周囲の人は、あなたの歯ではなく、あなたの人間性を見ているのです。

歯医者を恥ずかしいと感じるのは、歯の状態を他人に見られたくないという心理が働くからでしょう。

しかし、歯科医師は口腔の専門家であり、あなたの歯の状態を判断することが仕事です。歯が少ないからといって、歯科医師があなたを下に見ることはありません。むしろ、歯の悩みを解決するために、親身になってサポートしてくれるはずです。

歯医者へ行くのが恥ずかしい場合の対処方法

歯がない・歯が少ないことで歯医者へ行くのが恥ずかしいと感じている方は、事前に歯の状態を伝えておくことや、プライバシーに配慮した歯医者を選ぶことで、不安を和らげることができます。

事前に歯がないことを伝えておく

歯医者へ行く前に、電話やメールで「歯がない・歯が少ない」ことを伝えておくのは効果的です。

歯科医師や歯科衛生士は、様々な口腔状態の患者さんを診療しているため、あなたの歯の状態に驚いたりすることはありません。むしろ、事前に伝えておくことで、スムーズに治療方針を立てることができます。

また、歯がない・歯が少ないことを伝えることで、「私の歯の状態を理解してくれている」という安心感を得ることができるでしょう。これにより、恥ずかしさが和らぎ、リラックスして診療を受けることができます。

プライバシーに配慮された歯医者へ行く

オープンタイプやセミオープンタイプの診療室では、他の患者さんから丸見えではないものの、隣の患者さんの様子や会話が気になってしまうかもしれません。

特に、歯がない・歯が少ないことを他人に知られたくないと思う方にとっては、このような環境では落ち着いて診療を受けられないでしょう。

そこで、プライバシーに配慮した歯医者、特に個室診療を取り入れている歯医者を選ぶことをおすすめします。

個室診療では、他の患者さんから見られることはなく、会話も漏れることがありません。リラックスして治療に専念できる環境が整っています。

ただし、歯医者によっては一部の診療室のみが個室の場合もあるので、完全個室を希望する場合は事前に確認しておくことが大切です。

歯がない状態になる原因

歯を失う主な原因は、歯周病と虫歯です。

これらの口腔疾患は、適切な予防とケアを怠ると、気づかないうちに進行し、最終的には歯を失うことにつながります。

歯周病

歯周病は、歯を支える骨や歯肉の病気です。歯周病が進行すると、歯肉が腫れ、出血するなどの炎症症状が現れます。しかし、初期段階ではほとんど自覚症状がないため、気づかないうちに病状が悪化してしまうことが多いのです。

放置すると、歯周病菌が歯を支える骨を溶かし、歯がグラグラと動くようになります。最悪の場合、歯を抜かざるを得なくなってしまいます。歯周病は、歯を失う原因の中でも最も多いとされています。

虫歯

虫歯も、歯を失う大きな原因の一つです。虫歯は、口腔内の細菌が糖分を分解する際に生成する酸によって、歯が溶かされることで発生します。

初期の虫歯は、歯の表面にしか影響を及ぼしませんが、徐々に歯の内部へと進行していきます。虫歯が神経まで到達すると、激しい痛みを伴うようになります。さらに放置すると、歯の大部分が溶けてしまい、抜歯せざるを得なくなります。

歯周病や虫歯は、日頃からの適切なブラッシングや定期的な歯科検診によって予防することが可能です。歯を失わないためには、これらの口腔疾患を早期に発見し、適切な治療を受けることが大切なのです。

歯がない場合の治療方法

歯を失った場合、放置することで様々な問題が生じる可能性があります。早期の治療で口腔機能を回復し、健康的な生活を送ることが大切です。

歯がない状態の主な治療法には、インプラント、ブリッジ、入れ歯の3つがあります。それぞれの特徴を理解し、自分に合った方法を選択しましょう。

インプラント

インプラントは、チタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。自然な見た目と高い機能性が特徴で、隣接する健康な歯に影響を与えずに治療できるのが最大の利点です。ただし、手術が必要であり、治療期間が長く、費用も高額になる傾向があります。

インプラントのメリットは、天然歯に近い安定性と機能性、高い審美性、長期的な使用が可能な点などが挙げられます。

一方、デメリットとしては、手術の侵襲性、治療期間の長さ、費用の高さ、定期的なメンテナンスの必要性などがあります。

ブリッジ

ブリッジは、歯を失った部分の両隣にある歯を支台として、それらをつなぐ形で人工歯を装着する治療法です。固定式の補綴物で、違和感が少なく、使い勝手に優れています。保険適用の治療でもあるため、費用や治療期間を抑えられるのが魅力です。

ブリッジのメリットは、入れ歯よりも安定感があり、違和感が少ない点や、費用と治療期間が比較的抑えられる点などです。

デメリットとしては、支台歯を大幅に削る必要があり、将来的に支台歯にダメージを与える可能性があること、ブリッジの下に食べカスが溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まることなどが挙げられます。

入れ歯

入れ歯は、複数の歯や全ての歯を失った場合に適した治療法です。人工歯と歯茎を人工樹脂で作製し、残存する歯や歯茎に固定します。取り外しが可能なため、メンテナンスがしやすいのが特徴です。また、費用面でも比較的安価であり、治療期間も短いため、手軽に義歯を装着したい方に適しています。

入れ歯のメリットは、多数の歯が失われた場合でも治療可能な点、比較的安価で治療期間が短い点、取り外しが可能でメンテナンスがしやすい点などです。

デメリットとしては、装着時の違和感、咀嚼力の低下、定期的なメンテナンスの必要性、審美性の面での劣りなどが挙げられます。

関連記事:歯がない状態の治療を紹介|最適な治療法とは?

まとめ

歯を失うことは誰にでも起こりうる問題であり、恥ずかしがる必要はありません。大切なのは、早期に適切な治療を受けることです。

歯がない状態を放置することは、健康面や生活の質の低下につながります。

一方で、インプラントやブリッジ、入れ歯などの治療法を選択することで、口腔機能を回復し、自信を持って笑顔で過ごすことができるようになります。

プライバシーに配慮した歯医者選びや、歯科医師とのコミュニケーションも、不安を和らげるために重要です。

歯がないことは恥ずかしいことではありません。前向きな気持ちで治療に取り組み、口元の健康を取り戻しましょう。

奥田幸祐

監修者

おくだ歯科 院長

奥田 幸祐(オクダ コウスケ)

プロフィール

歯科医師として歩みを始めたときから、インプラント治療における様々な症例に対応し、他院で治療ができなかった難症例も数多く治療してきました。自身が日々研鑽を積むだけでなく、多くのドクターにインプラント治療の指導も行っています。この豊富な経験と実績で、皆様に寄り添い難症例にも対応してまいりますので、お悩みの方は是非一度当院にご相談ください。

経歴&職歴

  • 平成17年:朝日大学 歯学部 首席で卒業
  • 平成17年〜24年:付属病院、開業医勤務
  • 平成25年:おくだ歯科・矯正歯科 可児市広見にて開業
  • 平成27年:医療法人化 医療法人ALESおくだ歯科・矯正歯科
  • 平成27年:厚生労働省認定 歯科医師 臨床研修指導医 取得
  • 令和5年:日本顎咬合学会 嚙み合わせ認定医 取得
  • 令和5年:特定非営利活動法人 放射線学会 CBCT認定医 取得